ソニー米国本社ビル売却
▲ソニー<6758.T>の米本社ビル売却、第1次入札締め切り2012年 12月 11日 09:39 JST ロイター
ソニーの米国本社ビル(ニューヨーク市マンハッタン)売却に向けた第1次入札が10日、締め切られた。ソニーが、アメリカ本社ビルの売却を発表した。ソニーはCBの資金使途を見ると、明らかに資金面で苦境に立たされており、米国本社ビルの売却がそれを表している。
米国本社ビルの概要
オフィスビルの大きさ
本社ビルは37階建て、床面積80万平方フィート。マンハッタンのオフィスビル売却としては、今年最も注目を集めた案件の1つとなっている。ソニーの本社ビルについては、冒頭の画像をご参照。
1フィートは、30.48センチメートルであり、80万平方フィートというとかなりの大きさだ。
単純計算で、床面積は約24.4万平方メートルとかなりの大きさだ。新丸の内ビルの大きさは、wikipediaによると195,489.67m²であり、20万平方メートルに満たない。ソニーの米国本社ビルがいかに大きいかが分かる。
オフィスビルの売却価格
複数の不動産関係者が匿名を条件に明らかにしたところによると、売却価格は1平方フィート当たり800─1000ドルになる見通し。ソニーの米国本社ビルの売却価格の見通しに基づいて、単純に計算してみると、6億4000万ドルから8億ドルの計算になる。
1ドル80円とすると、512億円から640億円になる計算であり、ソニーの財務面に与える影響は大きそうだ。
20年間、所有のビルを手放す
ソニーは、来年から3年かけて退去する予定で、新オーナーがその間にテナントを探す。ソニーのビルの取得は、1992年となっており約20年間所有のビルを手放す。フィッチは、ソニーは倒産危機であると判断、格付けを投機的水準に引き下げている。そのため、長年保有した不動産を手放すのは、格付けの格下げにより起債が困難であるためであると思われる。
ソニーは1992年に米通信大手のAT&Tから同ビルを取得した。
それは、ソニーのCBの資金使途を見ても明らかだ。転換社債は、株数の増加による1株利益の希薄化の懸念がある。そのため、株価の低迷局面で転換社債を発行するのは、株価に対して極端な下落圧力がかかるため、良策とは言えない。
ソニーが倒産前に米本社ビルの売却を発表したのは、ソニーが資金面で苦境に、おちいりつつあることが分かる。 スポンサードリンク
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