日経新聞2012年9月16日号より
今年、中国の反日デモで、日本企業が被害にあった事を、覚えている方は多いと思う。ソニーの中国事業で、反日デモの影響と売上が回復している事が、2012年12月25日の日経新聞で報道されている。
その中身を見ると、手放しで喜べるないようではなく、中国市場のリスクの高さを改めて思い知る内容となっている。製品の販売が、反日デモの際に激減しているからだ。
ソニーの中国市場、売上高 反日デモ前の水準に
ソニー中国法人の栗田伸樹社長は25日、沖縄県・尖閣諸島を巡る反日デモで急減した売上高が「デモ前の水準にほぼ戻った」ことを明らかにした。(日経新聞)中国の反日デモと言えば、家電業界のパナソニックの工場が大きな被害を受けたが、パナソニック暴動の原因は民主党であったと言われている。
ソニーは、パナソニックのように工場に大きな被害はでなかった模様だ。ただし、ソニーは販売が激減した商品があり、中国市場の売上高が減少する見通しのようだ。
ソニー中国市場の売上高が減少
12年度の売上高は前年度比1割減の4500億円の見通し。(日経新聞)
9月の反日デモの影響で、競合が少ないカメラ以外は売上高が急減した。(日経新聞)成長市場であると言われる、中国市場で売上高が減少だ。カメラ以外の品目で、影響が大きかったと報道されているが、スマホの販売台数が急落している。
スマホの販売台数激減 薄型テレビのシェア低下
スマホの販売台数が半減
中国の調査会社、易観国際によると、ソニーの12年7~9月期のスマホの中国販売台数は前年同期比53%減の45万台でシェアは0.9%。(日経新聞)管理人が一番、驚いたことはスマホの販売台数が激減していることだ。反日デモがあると、競合の激しい分野は、文字通り製品販売が激減する可能性を示唆している。
薄型テレビのシェア低下
米ディスプレイサーチによると、ソニーの中国の薄型テレビ出荷台数シェアは11年通年の4.5%から12年7~9月期に4.0%まで低下した。(日経新聞)ソニー製品は、スマホ以外にも、薄型テレビの市場シェア下落が報じられている。ただし、ソニー テレビ価格下落で撤退寸前である事が、アメリカで視野に入っており、世界的に市場競争に負けている可能性がある。
中国事業は2つの点で、損失リスクが高い
ここで改めて、中国事業のリスクについて2つの点で考えて見よう。- 反日デモで、製造工場が大きな被害、製造停止の可能性がある
- 反日デモで、製品シェアが下落する可能性がある
ソニーのスマホが、反日デモで販売台数が53%も減少したという事実は、日本企業の中国市場、販売戦略を注視する必要がある。パナソニックの生産工場は被害を受けており、日本企業が、中国を生産拠点とするリスクを一段と、意識する必要がありそうだ。 スポンサードリンク
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