ソニー社長交代
ソニー平井社長交代と業績悪化(1)の考えを見ると、平井社長はソニーの企業規模が巨大になり、ソニーグループ内に複数のソニーがあることを気にしている事が分かります。ソニー、エムスリー子会社化の理由を見たときに、ソニーグループの事業領域が広い事に触れました。ソニーの平井社長が、ソニー再建のために就任後どのような動きをしているのか見てみましょう。平井社長が、ソニーグループ内のコミュニケーションをとるために積極的な様子を、2012年10月1日の日本経済新聞が報じています。
ソニーグループの社員に説明
社長就任3日目の4月3日、平井は東日本大震災で被災した宮城県の工場(多賀城市)にいた。「自分たちはこれからどうなるのか」。平井は不安を訴える社員の声に耳を傾け、会社の厳しい実情を丁寧に説明した。
「自分が社員だったら、きれいごとより腹に落ちる話を聞きたいでしょ」。6月下旬、ソニーは同県などで手掛ける化学事業を日本政策投資銀行に売却すると発表した。平井社長が、ソニーの実情について被災地で実情を自ら説明しています。ソニーの化学事業を、政策投資銀行へ売却する事を決断していますが、社長自ら説明を行ったのであれば、従業員の納得は多少でも得られたのではないでしょうか。
ソニーグループ視察 半年間で地球4周分
仙台を皮切りに平井は世界を駆け巡った。タイ、マレーシア、米国(4都市)、ブラジル(2都市)、中国(5都市)、インド(2都市)、ドイツ。半年間の移動距離は17万キロメートル。地球4周分を超えた。平井社長は、ソニーグループとしての統一性を重視していますが、ソニーはグローバルな企業です。そのため、ソニーは世界各地に拠点を保有していますが、平井社長のコミュニケーションを積極的にとろうという姿勢が、移動距離から見えてくると思います。
視察の重要性
「ふうん、これは対策を考えないとね」。インドのサービスセンターでは液晶テレビの縁に積もった砂埃を指でぬぐい、思案顔になった。「こういうのは、パワポ(パワーポイント=パソコンで発表資料を作るソフト)の小さな写真で見ても分からない」平井社長のインドでのエピソードについて見てみると、経営者自ら現場に足を運ぶ事の重要性が見えてきます。ソニーのようにグローバルに活躍する企業であれば、国による風習の壁があるため尚更、視察の重要性が見えてきます。
平井社長とストリンガー元社長の違い
訪れた事業所で開くミーティングには昼の部と夜の部がある。昼はかしこまっている社員も、アルコールの入る夜になると「この際だから聞きますけどね」と絡んでくる。研究開発拠点の厚木テクノロジーセンター(厚木市)にはすでに2度足を運んだ。前任のストリンガーは7年間で1度しか厚木を訪れていない。ソニーの平井社長についての話を見ると、昼のオフィシャルの場だけでなく、夜の非公式と思われる場でも従業員と意見交換をしている様子が見えます。ソニーの前社長であるストリンガー社長は、対照的に現場を訪れる事がなかったのでしょうか。
ソニーのような大企業の場合、現場の情報が伝わりにくいので、経営者自ら情報を取りに行く必要があると思います。平井社長は、その点を意識して現場に足を運んだということでしょうか。。
平井社長の経歴
ソニーCEOはかくあるべし、という固定観念が平井にはない。歴代CEOが決めた重要な方針も、時にあっさりひっくり返す。なぜそんなことができるのか。「その時自分はソニーの社員じゃなかったからね」と平井は言う。音楽、ゲームの子会社から一気にトップに駆け上がった平井自身、金になった「歩」なのかもしれない。平井社長は、ソニー本社に常にいたわけではないようです。ソニー金融の売上と利益割合がすごいですが、決算の数値を見ると家電事業が稼いでいるわけではありません。
ソニー米本社ビル売却で株価が高い水準となっており、株式市場は平井社長の決断を評価しているようです。これは、平井社長が固定観念にとらわれずに、売却を決断したが事が評価されたということなのでしょうか。ソニー商品宣伝の真相(3)に続く。 スポンサードリンク
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