(1)ソニー携帯電話事業の完全子会社化
ソニー エクスペリア好調の理由(5)を見ると、ソニーとエリクソンの合弁会社から、ソニーの完全子会社化にしたことをあげることができます。ソニーの完全子会社化により、エリクソンを気にすることなく社内資源を活用できますので、エクスペリアZの完成度が向上したと言えます。
(2)エクスペリアのデザイン変更
ソニー・エリクソン時代に開発したエクスぺリアシリーズにはカメラ撮影がしやすいように専用のシャッターボタンがついていたが、Zにはそれがない。アイフォーンのように、徹底的に簡素化したデザインにするためだ。エクスペリアZの成功は、デザインのよさも評価されていますが、ソニーは子会社化がにiPhoneを研究してデザインを簡素化しているようですね。
エクスペリアZが、簡素化したということは、製造が行いやすくなりますので、原価が低下して儲けやすくなるメリットもあります。
(3)エクスペリアZとアイフォーンの違い
アイフォーンにはない独自の付加価値としては防水機能を強調。中身の付加価値としては1310万画素の高精細カメラがある。テレビ「ブラビア」で培った画像処理技術は、モバイルブラビアエンジン2として搭載している。ソニーはエクスペリアZとiPhoneの差別化のために、防水機能を付加していますが、家電製品が水に弱いことを考えると、単純な機能付加よりも魅力がありそうですね。
(4)エクスペリアタブレットZのコンセプトも同じ
さらにスマホの技術をタブレットにも横展開した。従来はスマホとタブレットをまったく別のチームが作っていたが、今回は有機的に結び付いている。平面を強調したデザインコンセプトもまったく同じだ。スマホとタブレットのデザインは、アップル、サムスンとも別物として展開している。1位と2位ができていないことを実現した点も、ソニーならではの付加価値といえるだろう。Xperia Tablet Z発売日とスペック ソニーが展示開始について見ると、エクスペリアとスペックがほぼ同じであることが分かります。
エクスペリアZのチームが、エクスペリアタブレットZのデザインも行っており、ブランドのコンセプトを一致させているようですが、製造を考慮すると利益率も高まりますね。
(5)エクスペリアZとタブレットの売り上げが好調
エクスぺリアZは2月の発売から6週間連続で国内販売台数トップを記録。エクスぺリアタブレットZも好調な滑り出しだ。「最近はワンソニーに加えて、パワー・オブ・ソニーという言葉を使い始めている。エクスぺリアZ、タブレットXにはソニーのパワーが集約されている。」とソニー執行役でソニーモバイル社長を兼務する鈴木国正氏は言う。ドコモXperia Zの評価が高いことが評判になりましたが、携帯電話の国内販売台数も順調のようですね。エクスペリアZの開発に、ソニーの技術やデザインが生かされており、完全子会社化の効果がでていることが分かります。
(6)ソニー社内のスマホ販売目標
鈴木氏は「1位のサムスン、2位のアップルに対し、3位以下の企業はたくさんある。そうした中でソニーは確固たる3位を目指す」と、現実的な目標を掲げる。
3位のポジションを固め、3年後にはシェア10%~15%を確保しようというのがソニーの社内目標だ。世界市場10億台のうち10%は1億台。「通信事業者へのスマホの販売価格が1台3万円だとすれば、1億台で3兆円。ソニーの売り上げの半分をスマホが占めるようになる」(野村証券アナリストの御子柴史郎氏)。ソニーは携帯電話の市場シェア獲得を目指していますが、スマホやタブレットは製品単価と利益率が高いことが特徴です。
エクスペリアZの成功を生かして、ソニーがブランド力を高めることに成功すれば、ソニーの業績回復と企業の成長に繋がりそうですね。ソニー デジカメが好調(7)に続く。
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