(1)ソニー子会社株式の売却
ソニーは子会社のソネットエンタテイメントを買収しましたが、DeNAやエムスリーの株式所有者をソニー本体にかえました。ソニーとソネットエンタテイメントを比較すると、ソニー エムスリー子会社化の理由で触れましたが、事業領域の広さが違うことが分かると思います。ソニーは、ソニーグループ全体の資産の有効活用と投資のために、売却を決断しています。
(2)野村証券に株式を売却
DeNA株をソニーが売却することについて、2013年3月4日の日経新聞が報じているので見てみましょう。ソニーは4日、ディー・エヌ・エー(DeNA)の全保有株式である1772万2500株(発行済み株式の13.14%)を野村証券に売却したと発表した。DeNA株式の全株をソニーは野村証券に売却しています。DeNAは創業者の南場智子取締役が筆頭株主ですが、ソニーはDeNAの第2位大株主であり、かなりの株数を売却しています。
(3)ドメインの重視と投資の最適化
資産内容見直しの一環で、スマートフォンなどの中核事業に専念する体制を整える。売却益約409億円を、2013年3月期の営業外収益に計上する。一部は業績予想にすでに織り込まれているとみられる。ソニー上場子会社の戦略に変化が生じており、ソニーグループのドメイン(事業領域)で重要なものは、上場子会社の完全子会社化を行っています。ソニーグループのドメインに対して、DeNA株の保有継続は最適ではないと判断したのでしょう。
(4)DeNA株売却の概要
- 2013年3月4日
- ソニーがディー・エヌ・エー(DeNA)の全保有株式売却を発表
- 野村証券に売却
- DeNA株の1772万2500株(発行済み株式の13.14%)
- 売却益約409億円
- 2013年3月期の営業外収益に計上、一部業績予想に織り込み済み
- 野村証券は株式取得後にすぐに転売
- 600万株(同4.45%)分は売却
(5)野村証券はDeNA株式を転売
野村証券は株式を取得後、すぐに転売する。DeNAが4日に発表した主要株主の異動によると、すでに600万株(同4.45%)分は売却したとみられる。野村証券は、ソニーから取得したDeNA株式を転売するようであり、かなりの株数を売却しています。ソニーと野村証券で、DeNA株式の売却交渉が進んでおり、野村証券がDeNA株式の売却先を見つけていたのでしょうね。
(6)DeNA株売却理由とソニーの平井社長
DeNA株はソニー子会社のソネットエンタテインメントが1999年に出資して保有。1月にソネットを100%子会社にした後、ソニーの保有に切り替えていた。平井社長ソニー再建(2)について、過去にとらわれない姿勢を明確にしていますが、10年以上保有していDeNA株の売却にもその事が現れていると言えるのではないでしょうか。 スポンサードリンク
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