ソニー銀行株価が高い

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ソニーは、ソニー銀行などの金融子会社が最大の利益をあげています。ソニー銀行は、ソニーフィナンシャルグループ傘下の企業ですが、その株価について見てみましょう。


(1)ソニーを金融部門が支える

ソニーの決算に含まれる金融事業の利益はソニーフィナンシャルホールディングスを子会社にしているためです。

ソニーの業績は、パナソニックやシャープといった同業種の企業と比較すると、金融事業が利益面で下支えしています。金融事業の利益と事業動向について見ると、ソニーの株価を金融子会社が下支えしている事が分かります。

(2)ソニー株価の動向

ソニーの株価について、ゴールドマンサックスが予想を引き下げていましたが、市場は円安や米本社ビルの売却をきっかけに上昇しています。円安効果が現れるまで、ソニー銀行などの金融子会社が下支えしている点について見ていきましょう。

(3)ソニー金融部門の子会社

ソニーの平成24年3月期決算をもとにして、ソニー金融の売上と利益割合がすごいことを紹介しました。ソニー金融部門を構成するのは以下の企業です。
  • ソニーフィナンシャルホールディングス(銀行・生命・損保の親会社)
  • ソニー銀行(ソニーフィナンシャルホールディングスの子会社)
  • ソニー生命(ソニーフィナンシャルホールディングスの子会社)
  • ソニー損保(ソニーフィナンシャルホールディングスの子会社)
  • ソニーファイナンスインターナショナル
ソニーの金融部門を構成するのは、主に上記の会社ですが、どれか一つでも聞いた事がある会社がある方が多いと思います。

上場企業は、ソニーフィナンシャルホールディングスになります。上場しているものの、株の大半をソニーが保有しており、ソニーの子会社ですね。

(4)ソニー金融部門の利益

ソニー部門別売上高

ソニーの平成24年3月期決算をもとにして、ソニー金融の売上と利益割合をまとめましたが、その業績について見てみましょう。
  • コンスーマープロダクツ&サービス売上高 3,136,757百万円
  • プロフェッショナル・デバイス&ソリューション売上高 1,313,771百万円
  • 映画売上高 657,721百万円
  • 音楽売上高 442,789百万円
  • 金融売上高 871,896百万円
  • ソニーモバイル売上高 77,732百万円
  • その他売上高 442,669百万円
  • 全社(共通)及びセグメント間取引消去売上高 △450,122百万円
  • 連結売上高 6,493,212百万円
ソニー金融部門の売上高は、連結売上高の14%程度です。ソニーの連結売上高が9.6%の減収ですが、ソニー金融部門は8%以上の増収です。

ソニー部門別営業利益

  • コンスーマープロダクツ&サービス営業利益 △229,807百万円
  • プロフェッショナル・デバイス&ソリューション営業利益 △20,194百万円
  • 映画営業利益 34,130百万円
  • 音楽営業利益 36,887百万円
  • 金融営業利益 131,421百万円
  • ソニーモバイル営業利益 31,407百万円
  • その他営業利益 △3,546百万円
  • 小計 △19,702百万円
  • 全社(共通)及びセグメント間取引消去 △47,573百万円
  • 連結営業利益 △67,275百万円
ソニー金融部門の利益が、ソニーの他部門と比較して多額の利益を計上しています。ソニー金融部門は、営業利益を10%以上大きく伸ばしており、成長事業である事が分かります。

(5)ソニー生命が業績を支える

金融ビジネス収入は、主にソニー生命の大幅な増収により、前年度比8.1%増加の8,719億円となりました。ソニー生命の収入は、保有契約高が堅調に拡大したことにともなう保険料収入の増加などにより、前年度比11.6%増加の7,777億円となりました。
ソニーの金融事業の収入のほとんどを、ソニー生命が支えている事が分かります。営業利益を見ると、ソニー生命が金融事業をカバーしています。
  • 金融部門の営業利益 126億円増収で1,314億円
  • ソニー生命の営業利益は 172億円増収で1,348億円
  • ソニー生命の増益は、保険料収入の増加
ソニー生命の営業利益が、ソニーの金融部門の赤字会社も補っている事が分かります。これだけ見ていると、ソニー金融部門がソニーにいる意味がよく分からないと思います。

ソニー生命の格付け悪化で指摘しましたが、ソニー生命がここまで成長できたのは、ソニーブランドを共有している理由が大きそうです。言い換えれば、ソニーが復活すればソニー金融部門の株価が上昇する見込みがあるということではないでしょうか。
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