ソニー金融の売上と利益割合がすごい

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金融部門を持つ事が、ソニーの強みと言われています。ソニー金融部門の売上と利益割合を見ると、そのような指摘のある理由が分かるのではないでしょうか。


ソニー金融部門の業績拡大

ソニー銀行

ソニーの金融部門を見てみると、ソニー銀行の預金と貸出金推移を見ると順調に拡大しており、ソニーの業績に貢献しており、成長しています。

ソニー生命

ソニー生命の格付け悪化を格付け会社のムーディーズは発表していますが、ソニー本体よりも格付が高く、財務基盤が強固であることも分析しています。金融部門を決算短信から分析すると、ソニーの業績はソニー生命が下支えしています。

ソニー損保

ソニー損保は自動車保険の保険料試算が分かりやすいサイトを構築しており、消費者の支持を集めるのではないでしょうか。

ソニー金融部門の売上と利益について、ソニーの平成24年3月期決算短信に記載されていますので見てみましょう。

ソニー部門別売上高と金融部門2011年度

金融部門の占める割合について、ソニーの部門別売上高全体を見てみましょう。ソニーの売上高で最大の部門はやはり家電部門となっています。
  • コンスーマープロダクツ&サービス売上高 3,136,757百万円
  • プロフェッショナル・デバイス&ソリューション売上高 1,313,771百万円
  • 映画売上高 657,721百万円
  • 音楽売上高 442,789百万円
  • 金融売上高 871,896百万円
  • ソニーモバイル売上高 77,732百万円
  • その他売上高 442,669百万円
  • 全社(共通)及びセグメント間取引消去売上高 △450,122百万円
  • 連結売上高 6,493,212
ソニーは金融部門を持つ事が、日本の製造業の中でも注目を集めていますが、連結売上高に占める割合は約14%程度となっています。

金融部門の売上増加に注目すると、連結売上高が9.6%の減収であるのに対して、8%以上の増収であり成長部門であることが分かります。

金融部門がソニーの営業利益を支える

金融部門は、ソニーの売上高に占める割合は約14%ですが、営業利益のほとんどを占めている事が分かります。
  • コンスーマープロダクツ&サービス営業利益 △229,807百万円
  • プロフェッショナル・デバイス&ソリューション営業利益 △20,194百万円
  • 映画営業利益 34,130百万円
  • 音楽営業利益 36,887百万円
  • 金融営業利益 131,421百万円
  • ソニーモバイル営業利益 31,407百万円
  • その他営業利益 △3,546百万円
  • 小計 △19,702百万円
  • 全社(共通)及びセグメント間取引消去 △47,573百万円
  • 連結営業利益 △67,275百万円
金融部門が、営業利益のほとんどを占めると同時に、10%営業利益が伸びている事が分かります。ソニーモバイルの急速な伸びは、買収合併にともなうものです。

ソニー金融分野の動向

金融分野の収入

  • 金融分野2010年度 金融ビジネス収入8,065億円 営業利益1,188億円
  • 金融分野2011年度 金融ビジネス収入8,719億円 営業利益1,314億円
金融分野のソニーの動向をまとめると、上記のようになっています。ソニーの金融部門の細かい動向について見て見ましょう。
ソニーの金融分野には、ソニーフィナンシャルホールディングス㈱(以下「SFH」)及びSFHの連結子会社であるソニー生命保険㈱(以下「ソニー生命」)、ソニー損害保険㈱、ソニー銀行㈱(以下「ソニー銀行」)の3社、ならびに㈱ソニーファイナンスインターナショナル(以下「SFI」)の業績が含まれています。以下に記載されているソニー生命の業績は、SFH及びソニー生命が日本の会計原則に則って個別に開示している業績とは異なります。
  • ソニーフィナンシャルホールディングス㈱
  • ソニー生命保険㈱ ソニーフィナンシャルホールディングス子会社
  • ソニー損害保険㈱ ソニーフィナンシャルホールディングス子会社
  • ソニー銀行㈱ ソニーフィナンシャルホールディングス子会社
  • ㈱ソニーファイナンスインターナショナル
ソニーの金融分野に含まれる会社について、具体的に述べられており、まとめると上記の通りです。

金融ビジネス収入は、ソニー生命が支える

金融ビジネス収入は、主にソニー生命の大幅な増収により、前年度比8.1%増加の8,719億円となりました。ソニー生命の収入は、保有契約高が堅調に拡大したことにともなう保険料収入の増加などにより、前年度比11.6%増加の7,777億円となりました。
金融部門の収入を見ると、ソニー生命が大部分を支えている事が分かります。金融部門の増収も、ソニー生命の増収が支えています。

金融部門の営業利益

営業利益は、ソニー銀行において外貨建て顧客預金に関する為替差損益が前年度の差益から差損に転じたことによる営業損益の悪化があったものの、主にソニー生命の増益により、前年度に比べ126 億円増加し、1,314 億円となりました。 
ソニー生命の営業利益は、前年度に比べ172 億円増加し、1,348 億円となりました。ソニー生命の増益は、保険料収入の増加による増益に加え、前年度に計上した東日本大震災にともなう支払保険金に対する引当金の一部を当年度に戻し入れたことなどによるものです。
金融部門の営業利益について見ると、ソニー生命が支えている事が分かります。
  • 金融部門の営業利益は、126億円増収で1,314 億円
  • ソニー生命の営業利益は、172 億円増収で1,348 億円
  • ソニー生命の増益は、保険料収入の増加
  • 支払保険金に対する引当金の一部を当年度に戻し入れ
金融部門全体の営業利益を、ソニー生命の営業利益が上回っています。ソニー生命の増益の中には、一過性の引当金の戻し入れが含まれていますが、ソニー生命がソニーの金融部門を支えている事が分かります。

ソニーは金融部門の利益が業績の下支えをしていますが、その中でもソニー生命が大きな割合を占めている事が分かると思います。ソニー円安で増益は数千億円が見込まれますが、金融部門の業績拡大も注目ではないでしょうか。
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